スポーツ植木職人活動日記     2015年版 本文へジャンプ
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                 【スポーツ植木職人として】        2012年1月
一念発起して雑木山を伐採して造成し300坪の屋敷にしたのが28年前です。そして石巻稲井石を擁壁とし屋敷を固め家を建てました。友人のお父さんからお祝いに竿ヒバ3本とボケ2本を戴き庭木として植えたのが始まりです。その後挿し木で増やしたものや、隣の爺さんから必要でなくなった植木を戴いたりもし20年ほど見よう見まねで形を作り、8年前に格安庭師さんと一緒にささやかな庭を作りました。一本いっぽんの植木にとても愛着があります。これからもスポーツ植木職人として大事に育てていきたいとおもっています。
 2015年版  スポーツ植木職人日記
 10月18日  晴れ          伐々会剪定技術交流会◆  20
 毎年恒例となった伐々会剪定技術交流会を今年も大崎市田尻の元公民館長様宅のお庭を拝借して開催された。メンバーは石巻高等技術専門校造園科の仲間8名だ。風もなく雲ひとつない青空の下で、各々の溜めにため込んだスキルを最大限発揮して剪定作業に取り組んだ。スキルNO1はなんと言っても松島 「ホテル大観荘」の専属庭師として活躍している元自衛官の深さんだ。去年メインの黒松はかなり荒れていて学級委員長の佐藤さんが苦労したようだが、今年それを引き継いだ深さんはキレイにきちっと形よく剪定していた。三脚に上り冗談を言いながら鋏を入れていたが、しばらくして気づいたら皆さん無言でパチンパチンと鋏の音だけが聞こえてくる。それぞれに得意分野というのがあり、高い天端に直ぐ上る人、大きく枝落としなどが好きな方で最後の下回り作業をしたら仲間内でいちばんの人。みなさん其々の得意分野を発揮し一日がかりでお庭を立派に仕上げた、ご主人様には大いに感謝され宮城の銘酒「澤乃泉」と金一封を頂き懇親会を盛大に催した。皆さん競うように良く喋り大いに笑って楽しい夜を過ごした。
ご主人は定年退職したら庭いじりを楽しみたいと70坪程の庭園を作ったそうだが、一人では手が回りきれないでいたようだ。こういう庭を手がけるのはやりがいを感じる。
ヒマラヤ杉天端に立っている最高齢69歳の委員長は100名山完登まであと8山なそうだ。仲間内で一番体力がありそうだ。
元消防士の梶さんも負けじと高所作業が得意だ。無口な婿殿のスーさんはもくもくと仕事をやり遂げる。
  10月3日  晴れ          そういう庭師さんになりたい◆  19
雑木山を造成し今の家を建てたのが31年前で33歳のときだった。コツコツと働き石垣を積み庭木を集めたり挿し木して垣根の準備をしたりして、今の屋敷の基礎作りをしてきた。その時分郵便局を退職したばかりの隣の爺さんが「この歳になったら苗木を植えたって大きくなる前にあの世に行ってるよ」 なんて言っていたものだが、わたしももうその歳になっている。その言葉が頭から離れず、その頃から幼木を買ったり挿し木したり頂いたりそして雑木山から掘りだしてきたりして庭木集め育ててきた。珍しい植木や高価な植木は何一つ無いが、30年も大切に育てた庭木には思い出がいっぱい詰まっている。なので今まで大切に丁寧に育て剪定してやっている。今日は剪定よりも下回りに力を入れピッカピッカの庭に仕上げてみようと思い立った。
30年前に山から掘り上げてきたウメモドキ。毎年いっぱいの赤い実をつける。
花が終わった6月下旬に剪定してやったが、徒長枝がピョンピョン伸び樹形を乱してきた。花芽を切らないように徒長枝だけを丁寧に切落としてあげた。鳥が落とした糞から榊の幼木があちらこちらに出ていた。これも根元から切り出してやる。徒長枝だけでなく土との生え際を刈り上げると輪郭がしっかりし見栄えが良い。
剪定し終わったら手作りのミニ竹箒で叩きながら優しく掃き降ろしてあげる。下回り作業でイチバン大切な工程だ。床屋さんで散髪し終った後シャンプーしてドライヤーで整えるのと同じだろう。
ミニ竹箒とミニ竹レーキだ。狭い植木の間に入って切り屑を掻きだす。もちろんその前に枯れ葉や雑草を抜いて、切り屑と一緒に集めてサパッとキレイにそして美しく庭を整えてやる。
剪定上手だの下手だのと庭師さんを評価する人もいるが、わたしは剪定よりもこの下回り作業を丁寧にする庭師さんは剪定も上手だとおもっている。わたしはそういう庭師さんになりたい。
 9月28日  晴れ          子羊さんにアドバイスを  18
シルバー人材センター植木班では75歳が平均年齢なそうで最高齢がなんと83歳なそうだ。平均年齢層が一番の働き盛りなそうだからお化けみたいな人たちだ(笑) もちろん主導権を握っているのもこの年代で、松の木を主に剪定してこれだけは他に譲れないそうだ。確かに面倒で手間がかかる植木である。ここは金沢の子羊さんにアドバイスを頂きたいので、今日までの作業から私の剪定方法を投稿します。松に限らず大方の植木はYの字になるように剪定する。ただどの枝を残してどの枝を切落とすかが紛らわしくて特に松は難しいとなる。なおさら来年に向けて形を作る為にどうしようかなど考えたらパニックになっちゃう。
今日で我が家の10本の松の剪定が終わった。やっぱり今年も満足のいく剪定はできなかった。そう思う反面こんなものだろうと自己満足してみたりしている(笑)
ひとつの枝から3本から5本の芽が出ているのが一般的だが長さも出方もさまざまだ。造園科では強い芽を切って弱い芽を残すように教えられた。基本はそうなんだが他の芽との高さや間合いなどのつり合いを見て残す芽を決めるのが最善の方法だろう。場合によっては強い芽を残し中止めしもみあげをして高さを整えたりするのも有りだろう。その辺はやはり沢山の松を剪定して経験がものをいうのだろうなぁ。
もうひとつ輪郭を作る難しさがある。形よく曲線を描いたようになればいいのだが枝ぶりもあり中々そうはいかない。最悪は芽が上向きで切り口が見える事だ。私は芽の塊の中でなるべくツンと短く外向きの芽を残し他は切落とし、ここもYの字が最良だ。輪郭を保つために強い芽を中止めし、きつくもみあげをしたりもする。要するに形を作るためには弱い芽だけを残すのではなく、時には強い芽も利用するというわけだ。もう一つ芽の塊の中に極小の芽や小さい奥芽は来年用に大切にする。
今年は新芽をいつもより残し厚めに剪定してみた。もう少し透かせば良いのだろうが来年の剪定を考えてそのようにした。来年は新芽の数が増え秋の剪定時に、その中から短くしっかりした芽だけを残し大方の芽をY字剪定するようにしてみたいからです。
 9月24日  晴れ          輪郭部分は中止めと奥芽を利用 17
とっても穏やかな一日でした。私のこころもすごく自然体で何にでも素直に穏やかに向き合える心持でした。朝食を摂りささっと掃除などしてみたりし、連れ合いとウオーキング散歩に出かけた。意識的に坂道を選び足腰に負荷をかけるようにして歩く。もう一つ足を引きずらないように膝をちょっと上げ気味にし、背筋を伸ばして姿勢よく歩くようにした。まぁたまにだからね、気が向けばまた歩きます。
そろそろ松の剪定をしなくっちゃとおもっていた。今日は心持が素直で穏やかだったのでスーッと剪定作業に取り掛かれた。
5月にみどり摘みをしっかりしていたので去年と同じ方法のもみあげ作業でほぼ形を作れた。これからも形がある程度整っていればこのやり方でいいだろう。
before 去年の剪定の成果か形が崩れず整ったままで一年経過した。んっ みどり摘みの効果が出ているということか。
法面なので足場が悪い、今年はスノコを上手に利用して危なげなく作業できた。剪定の基本は奥から手前に向かって進め、揉みあげは出来るだけ下から手を入れてむしり取ると失敗が少ない。凹凸の修正は芽を中止めし、輪郭部分は中止めと奥芽を利用して極力低く押さえるようにすると形が良く見える。
aftre 丁寧にていねいにと念じておこなったがどうだったろうか。松の剪定結果は直近くで見てはいけない。少し離れて眺めるようにすれば良し悪しが分かるというものだ。もう少し透かしてもよさそうな感じもするが、懸崖風にはこの程度でいいと判断した。
金木犀はあの独自の甘い匂いを醸しだし楽しませてくれたが、彼岸を過ぎたら花も散り始めてきた。忌枝を切り、形を整える程度に刈り込みをしてあげた。剪定時期は今で良いのかって?  今でしょ !!
 9月16日  晴れ              トリマーを使いたくない  16
暑くもなく涼しくもなくそして風もなく静やかで穏やかで、わたしはというとなんとなくこういう日はイマイチパリッとしない。でもなにかしらしないと晩酌を美味しく飲めない。いえ なにもせず汗をかかない日は晩酌を頂かないと決めている。そこの所は固く守りぬいて生きてきた。なにも肩肘張って言う事でもないのだが(笑)
ヘッジトリマーを買って使わずに仕舞っていたが動作試験もしていなかったので、やおら収納箱から取り出しオッコとイヌツゲの刈り込みをしてみた。切れ味抜群でしたよ、まぁ新品だからね。手に振動が伝わりにくい低振動構造なそうで、確かに長時間作業には優しいかもしれない。植木職人としてはあまりトリマーを使いたくない。刈り込みスキルの低下になりますから。直線的にデコボコなしに刈れるので見た目キレイではあるのですけどね。一方  刈り込み鋏で刈りこむとなんとなく優しくまろやかに仕上がりわたし好みだ。この先は垣根の刈り込みに使うことになるだろう。

手前が30年間使っているリョービのトリマーだ。細い枝は切れるが葉の切れ味はすこぶる悪くなった。
写真左:刈り込み前のオッコ。 葉に食い込まないように刃を浮かせ少し上向きにして刈りこむと失敗しない。
HCの格安目玉商品で買ったトリマーだが出番はあまりなさそうだ。やはり刈り込み鋏イチバン!!
 9月5日  晴れ               私流の剪定方法だが  15

私流の剪定方法だがまず玉の裏から始める。枯れ枝や枯れ葉を取り除き風通しを良くし、輪郭を整える。そして上の葉を5寸刃長鋏で刈り込んでいく。決して深く刈り込まず今年伸びた分だけにした。そして一番大切なことは切り葉を丁寧に掃き落とすことだ。残っているとそこの葉が枯れてしまい玉に穴があく。一度痛い目にあっているので何度も叩き落とすことにしている。
昨日に続き植木の剪定で汗を流した。つくばいの脇に在るキャラ木だが、こちらではオッコと呼んでみたりしているが、イチイの変種なそうだ。庭木としていろいろな形に作ることができ何処の家にも必ずと言ってもいいくらいあり、庭木として一般的な植木だ。このキャラ木は屋敷を造成した折、山土を運んだ造園屋さんから御礼に頂いたものだ。なのですでに形は出来上がっていて、私は毎年形を崩さないように伸びた分だけ切り揃えている。我が家ではいちばん恰好の良い庭木だ(笑)
玉の裏を眺めて忌枝や枯れ葉を丁寧に切落とす。この作業が一番大切だ。そして剪定し終わったら切り枝を掃き集め根元をスパッとキレイにかたづける。実はこの下周り作業がいちばん嫌いだった。造園科に入りそしてシルバーで働き、最後の下周りのかたづけ作業が剪定作業の出来の良し悪しを左右する大事な作業だという事を最近つくづく感じている。 
 9月4日  晴れ時々時雨       竿ヒバ(チャボヒバ)の剪定をする  14
梅雨の晴れ間とは聞くが、秋雨の晴れ間とは聞いたことはないが、きょうは時雨はあったもののプチ秋空が広がった。シルバー植木職人は当分お休みなので、我が家の庭の竿ヒバ(チャボヒバ)の剪定をすることにした。どうしても天端の傘の部分は日光が一番当たるので葉の成長は良く傘が大きくなり全体のつり合いが悪くなってしまう。きょうはそこの所を テーマにバランスを気にしながら傘を切り詰めるように剪定した。もちろん各玉を割り枯れ葉・枯れ枝を丁寧に取り除いた。当分毎日が日曜日となるので一日一本を目標としたが、なにせせっかちなんで2本の剪定をしてしまった(笑) あと4本残っているので2日間の工程となる。 でも来週はずっと雨模様なんだよなぁ。早く天高く青空が毎日広がるようにならないかなぁ。
竿ヒバを見るとき最初に目が行くのは傘の部分だろう。キレイな傘の形と下の玉との釣り合いが上手くいくと見栄えは良い。
玉の剪定は裏の部分をきちっと切落とし、枯れ葉など丁寧に取り除く。輪郭をキレイに作り余り強く刈り込まないようにする。
 8月15日  晴れ            犯人はテッポウ虫だ 13
お盆期間中シルバー植木職人はお休みだが、何するでもなくご飯を食べて昼寝をするだけの日々だ。手慰めに松のもみあげをしてみたりしているが、これもいまひとつ気合いが入らない。プラプラと垣根を眺めていたら、見つけました。ドウダンの根元に大量の木屑が。犯人はカミキリムシの幼虫でテッポウ虫だ。以前枝垂れモミジに入られ対応が分からず、造園科の教官に指導を頂いていた。それ以来このような対策をすることにしている。

↑の写真はモミジが食害された痕跡だ。皮がむけ芯が食べられた様子が分かる。教官に教わった通り注射器で殺虫剤のスミチオンを害虫が入った穴に原液をたっぷりと注入した。たぶんイチコロだろう。
 
穴は数か所あるのでまずそれを確認することから始める。木屑が出ていて直ぐ分かるので、一番上の穴から注射器で入れ込み、下の穴から流れ出るまで入れ込む。それを全ての穴に施す。肝心なのは害虫がどこの部分に居るか分からないので、兎に角一番上の穴を見つける事が肝心だ。作業が終わったら根元の木屑を全て取り除くことだ。次日点検した時に木屑が落ちていなければ成功ということになる。
 7月27日  晴れ        芽の上から鋏を入れる(中止め) 12
今日のシルバー植木職人は休みです。 予報では34℃なそうですから、実際は35℃を超える筈だ。体をやっつけては元も子もないのでずる休みなんです(笑)。 
とは言っても職人は常にスキルアップを心がけねばなりません。早起きして5月にみどり摘みをしておいた我が家の黒松の剪定をしてあげた。ツールは右写真の芽伐り鋏一丁。先が細くて鋭い刃先が黒松の剪定に必須だ。松の剪定には大久保鋏と一緒にこの鋏を重宝に使っている。値段? まだ修行中なので安いので充分、もっともっとスキルアップしたらご褒美にプロ職人用植木鋏を用意するつもりだ。
中止め剪定方法
長い新芽を短く伐り戻す。
芽の上から鋏を入れる。この時松葉を切らないようにする。 全体の形を作りながら切る長さを決める。ここが大事だ。
枝ぶりを見ながら高い芽を切り戻し形を作る。 高さが合っている芽に鋏を入れる必要はない。 芽が混んでいる場合はバランスを見て元から切り取る。
今回は開いた新芽を切り戻し枝ぶりを作ってみた。初秋にはもみあげをしてやり美しく形を作ってやりたい。  
 7月19日  晴れ              ビッシリと発根していた  11
春先に咲くレンギョウのあざやかな黄色い花は「春が来たぞ!!」みたいな主張をするので大好きだ。そのレンギョウの垣根を大雑把に刈り込んだ。樹勢が強いのでどのように伐っても全く問題ない。と言っても写真左は屋敷南側の垣根ですから、少々気を使って刈り込んだ。写真右2枚は裏の畑の防風用に植えてある。畑の肥料を食って葉の色がとても良い。刈り込み鋏でバッサバッサと30分程で刈り終えた。
5/14に取り木を施してあるシュガーイチヂクだが、ビニールの囲いを外したらもうビッシリと発根していた。伐りとって移植しようかとおもったが、マニュアル通りに晩秋まで待つことにした。水をたっぷりと浸みこませ元通りにしておいた。
  7月7日  晴れ          屋敷全体がキュッと引き締まる 10
脇腹と膝を痛めてシルバー植木職人を休んでいた。働けない程ではなかったが無理する必要はないので明日まで活動休止とした。ほとんど痛みが取れた今日は我が家のドウダンツツジの垣根(北側・東側)を刈り込んだ。毎年スキルアップの為刈り込み鋏で刈りこんでいたが、今年は写真のような高枝トリマーを買っていたのでこれを使って刈り込んだ。本当は使いたくなかったのですけどね。トリマーはスパッと切れずに葉にキズを付け、一週間後には傷ついた葉先が枯れ赤みをさすからです。それに写真二段目のように垂直に伸びた新枝は切れずに残ってしまい、後から手バサミで切落とす手間がかかる。これを怠ると写真二段目左のように太い枝が表に出て見栄えが悪い。植木職の初級編として垣根の剪定をさせられることが多いが、でこぼこになったり曲がったりせず真っ直ぐに刈りそろえるにはそれなりのコツがある。それに肝心要は刈り終わった後の伐り枝を丁寧に掃き落とすことだ。屋敷をぐるっと囲っている垣根をスパッとキレイに刈り込むと屋敷全体がキュッと引き締まる。
通常のヘッジトリマーよりもこちらのポールトリマーの方が作業的には使いやすい。ただバリカン部分が短いのが欠点。
刈り込み鋏では垂直新枝は意識して刈りこめる。この垂直新枝を放置すると大変なことになってしまう。  
見事でしょ、キレイでしょ、上手でしょ (笑) ドウダンの本数? 全部で200本程はあるでしょうね。
 6月20日  晴れ    美しいでしょ キレイでしょ そして丁寧でしょ 9
いきなりですが ご飯がとても美味しい。そして食べ放題です。植木職人以前は体重管理で食べ物の量や甘いもの等をセーブして過してきたが、今はいくら食べても体重はベストの68.2kgをキープしている。ストレスも全くありません、夫婦でスポーツ農業を楽しみ最高の毎日を過しています(笑)
今日は朝から植木職人の本領発揮だ。我が家の石垣と垣根のメインストリートを、剪定スキルを最大限発揮して仕上げた。ツール? 刈り込み鋏ではなくヘッジトリマーでの刈り込みです。もちろん仕上げは葉切り鋏で丁寧に枝先を切り揃えました。そして最も大事な切り枝を掃き落とす作業は丁寧にていねいにだ。造園科で教わった剪定作業より最後の「下周り作業を疎かにするなかれ」を忠実に守った。美しいでしょ キレイでしょ そして丁寧でしょ。

柿の枝を切落としたら鳥の巣も一緒に落ちてきた。もちろん木に結わいつけておきました。
トリマーで切ると枝先の切れ味が宜しくない。やはり最後は刈り込み鋏や葉切り鋏で仕上げなければならない。
切り終わった後は必ず掃き落とし、最後の形(なり)を整える。この作業がいちばん大事だ。
通りがかりの人が「随分上手だこと まるで植木職人みたいだねぇ」と言って通り過ぎた。エヘン 私は植木職人ですよ(笑)
使い終わった植木鋏は砥石で丁寧にメンテナンスをしてしまいます。仕事の良し悪しはここで決まります。
 6月16日  晴れ          車輪梅の刈り込み 8
シルバー植木職人も早いものでひと月が経った。現役の頃からいつかは植木職人として働いてみたいという希望は持ち続けていた。楽しいですよ、暑くて大変ですけどキレイにおもったように仕上がるとプチ達成感が得られます。先日モミジの高木を任せられたが、天端の部分は親方に助けていただいた。みなさんが言うには"慣れ"なんだそうだが、私にはそうとう時間がかかりそうだ。今日は新幹線駅前の植え込みシャリンバイ(車輪梅)の刈り込み作業だった。この植木は造園科の実習で中学校の植え込みを剪定して以来だ。萌芽力が弱いのでキツイ刈り込みは厳禁との教えだけは覚えている。牡鹿半島の海沿いに自生しているのを見かけるが、垣根風植え込みにすると枝が混み、葉は厚く密集して見栄えがとても良い。2週間前に白い花を咲かせた車輪梅(単植)の整枝をしてきた。その時見た花は梅の花に似ていたかなぁ(笑)
小枝を車輪状に出して、5月に梅に似た白い花を咲かせるところからシャリンバイ(車輪梅)の名前が付けられた。
乾燥や大気汚染に強いことから道路脇の分離帯などに植栽されたり、艶のある常緑葉が美しく、よく庭木として植栽される。
 5月30日  晴れ          子羊先生にご教授願い   7
雨が欲しいなぁ 予報では今日降るはずなんだが、ちっとも ぴちっとも降る気配がない。シルバー人材植木職人としては晴れていた方が仕事はやりやすいのだが。二週間経ち人にも仕事にも慣れてきた。70歳の班長さんの指示で同年代の私たち3人が植木鋏をパチパチと鳴らす。10時と3時のタバコ休みはキチット30分とります。その辺は実に固い(笑)。 植木班は一般民家チームと公園チームに分かれている。公園チームで慣れてから一般民家チームに行く習わしらしい。私は高所恐怖症なので12尺の三脚には登れない。なのでこの先ずっと公園チームで働く事を希望している。仕事への取り組姿勢だが、仕事(現役)→仕事遊び(非常勤)→遊び仕事(シルバー) と楽しく変化している。とはいっても事故怪我だけはしないように心がけている。
土曜日の今日は我が家でスポーツ植木職人だ。モチノ木の透かし剪定に挑戦、造園科でも習った木だが、なかなかおもうように透かせない。新芽のどの部分から伐り戻すのかが分からない。今までのやり方では枝が間延びしてしまい、形が崩れてしまうようだ。それに松でもそうだが、外周部分の作り方が下手くそでならない。その辺の手ほどきを金沢の子羊先生ご教授願えないでしょうか。
最初刈り込み鋏を使っていたが、造園科でモチノキは透かし剪定でするようにと教えられた。葉がこまい分、鋏の入れる個所が難しい。古葉は取り除くのか、新葉・古葉関係なく形を作る事を優先に伐るのか。
近くで見るととてもざまが悪い。少し離れて見るとなんとなく良い感じにもみえる。
まぁ 遊びなんですけど、とても気になるんだなぁ。
  5月14日  晴れ          3年ぶりの取り木を6
新しくblog仲間となった接ぎ木が得意のkazuさんに触発されて、3年ぶりの取り木をした。前回はツツジ2種類だったが、今では庭で見事な花を咲かせている。今回は造園科仲間の梶さんと2年越しの約束"シュガーイチチグ"苗木提供のためです。砂糖より甘いと言われるシュガーイチヂクだが大きさは梅干し大で熟したら薄皮を剥いてパクッと一口で食べる。実が沢山生るので一本あれば充分だ。イメージはイチゴやミニトマト感覚かなぁ、甘くてとても美味しい。
挿し木でも簡単に増やせるが、遊び感覚で次の年から収穫できる取り木をすることにした。梶さん申し訳ないけど来春の切り離しまで待ってて下さい。成功すればですけどね(笑) ヒコバエ1本は確実に提供できるので大丈夫だいじょうぶ。

春先にヒコバエを抜いてポットに入れたが、1本だけ活着して他は失敗。
親指大の太さの根元に狙いを定めた。 太さの2倍の長さを薄く皮を剥く。 両手一杯のミズゴケを水に浸して準備。
穂木に巻きつけてビニールで被う。 水が漏れないようにしっかりと結わえる。 その後ようすを見ながら水を追加する。
 5月7日  晴れ          今日は黒松のみどり摘み◆   5
何するにも天気がよいことは喜ばしいが、そろそろ一晩シト-と降ってもらえないものでしょうか。畑の野菜達からもうじきアラームが出そうです。わたしはいつものように7時に朝食を食べBSでNHKの朝ドラを観てから活動開始だ。天気の良い日はスポーツ植木職人がイチバン、腰に鋏を下げると自然に"ヨシッ"と気合いが入る。今日は黒松のみどり摘みをおこなった。よく芽摘みと混同して言う方がいるが、"芽"が伸びて"みどり"となるので成長の過程で呼び方が違うのだそうだ。まあ 目的が一緒なのでどちらでもいいことなんですけどね。今の時期にみどり摘みをしておくと秋に剪定よりも"もみあげ"作業の方が主となる。そしてみどり摘みは樹形や枝ぶりを整えたり作ったりするには欠かせない作業だ。やはりここでも一点ばかり見ないで、全体を見ながら作業することが肝要だ。なにか考えながらしているかって? 何も考えたりはしていません。ただ わたしの少年時代の思い出等がよぎったりして、なかなか良い時間を過ごせます。
松のみどり摘みが終わり少し離れて眺めていたら、モミジにアシナバチが巣作をしようとしていた。巣作り防止の意味を込めて透かし剪定をしてあげた。
(before)  松は年2回の手入れが必要と言われている。1回目がこのみどり摘みだ。
 ひと枝にみどりが3本出ていたら真ん中の強いみどりを指先で折る。これを全ての枝にしていく。
根気のいる作業だが秋のもみあげ剪定後の樹形を想像しながらすると楽しさに変わる。 (after)
  5月6日  晴れ          伐り戻し透かし剪定 4
今晩の晩酌は特に美味しい。なぜ? それは充実感いっぱいの生活をおくれたからです。何が充実感なの? それは人それぞれですからね。 まず床の軋みを補強材で修理した。何せ5年越しの懸案事項ですから連れ合いは言葉には出さなくとも嬉しさは仕草で分かった。次にカビの着いた竿ヒバの樹皮を剥ぎ取る作業も全て完了。そして連れ合いはキレイに咲かせたレンギョウの根元の雑草を丁寧に取っていたので、私は並びのサンゴジュの透かし剪定をすることにした。例年だと時間が無く刈り込み鋏で剪定していたが、毎日が日曜日のスポーツ植木職人としては造園科で習った手鋏で伐り戻し透かし剪定に挑戦だ。透かし剪定のコツ?  コツなんてありませんよ。最初に忌枝や枯れ枝を丁寧に切り落とします。そして切り戻す長さをアバウトに決め、新芽の短い葉を残し、他はパチンと切落とす。大事なのは夢中になって一点だけ見つめて作業をしてはいけない。以前はこれが簡単なようで中々できなかった。たまに手を休め少し離れて眺める事が大事だ。完成具合は樹木の中枝が透けて見える程に切り込み、そして背景がかすかに望めるように透かすのが基本だ。出来上がり? まぁまぁかな 一週間もすれば馴染んで良く見える筈です(笑) 今日も楽しく暇つぶしができた。なので晩酌を少し多めにいただき気分は最高だ(W笑) 明日は黒松の緑摘みをしようかな。
before
after
 5月4日  晴れ          樹皮を剥がし取って   3
高等技術専門校造園科を卒業しているはずの私ですが、我が家の竿ヒバについてるカビ状の病気の名前が分かりません。ただ人づてに対処方法として酷寒期に石灰硫黄合剤を吹きつけると回復するらしい。造園科でも習ったがこの薬剤は毒性がかなり強く一般のHC等では販売できなくなったそうだ。そこで私は薬剤散布でなく樹木の生命力を期待してカビの着いた樹皮を剥がし取ろうと考えついた。試しに一昨年3本の竿ヒバに実施してみたが2年目の今年に入っても枯れる事は無く、取り残したカビから増える事も無い。結果オーライなので残りの3本に対してもカビの着いた樹皮を剥がし取ることにした。剥がすツールが適当な物が無く、最初下刈鎌を使ってみたがどうも上手くいかない。最後は包丁で試したら案外上手くいった。1本一時間半の工程だが一気にせず暇なので毎日1本づつすることにした(笑)
緑青のようなカビが樹皮に着いている。 包丁で丁寧に剥ぎ取ってやる。 監督ハナはいつも一緒です。
 この病気の名前と対処方法をご存じの方は教えてください。
 4月15日  くもり          植木鋏を腰に下げ   2
午後から雨の予報だったが朝から青空が見えたりして予報はハズレかな? 美味しい晩酌をいただきたいので、作業服に着替え植木鋏を腰に下げスポーツ植木職人で体を動かすことにした。(笑) 先日から枯れ枝や忌枝をこまめに取り除く作業をしている。地味な作業だが作業前と後では植木の新鮮味が断然違うのが分かる。植木クン達は散髪して温泉に入りマッサージを受けたような気分だろう。全て終わるのに後2日程かかるはずだ。楽しみながらおこないたい。作業中 近所の方に屋敷の綺麗さを褒めていただいた。今屋敷のレンギョウや白木蓮・桜は満開だ。私も毎朝綺麗だなぁと感じながら眺めている。
蹲脇のツツジは一等最初に咲く。
挿し木から育てた紫陽花は15種類程。かなり縮小したが屋敷に面する道路に50本程で小径を作っている。 
枯れ枝や忌枝を取り除いただけですっきりと見える。  懸崖風に育てている黒松に添竹を施す 
大好きなレンギョウ。株を大きくして、キチッとした垣根に作りたい。 大木の白木蓮、少し離れて眺めるのが好きだ。 いっときの内に満開となった。近くで眺め桜吹雪を受けるのが好き。
 4月8日  くもり       植木職人の作業の範疇だ  1
毎日が日曜日にまだ慣れ切っていない。何かしらすることはあるのだが、必ずしも今日しなくてはならないものでもない。朝食を食べて炬燵に入っていると外に出るのが億劫になる。エイッと気合いを入れて作業服に着替えればエンジンスタートだ。庭の草取りをして砂を撒き均して美しく仕上げた。これも植木職人作業の範疇だ。続いて大好きなレンギョウの手入れもした。枯れ枝や忌枝を取り除き花後の成長にプラスになるようにだ。5年程前だったか新芽を挿し木して育ててきたレンギョウなので思い入れはひとしおだ。だいぶ成長したがキチットした垣根になるにはもう少し年月がかかるだろう。
白木蓮は今が満開でとても美しい。広い屋敷に大木の白木蓮は良く似合う。一週間程で散ってしまうが、それまでは毎日のように眺めては楽しもうとおもっている。

刈り込み鋏で切ったのが災いです。丁寧に芽の上で伐ることが肝要だ。